施設を探し始めて、最初につまずくのがここです。パンフレットには書かれていないのに、申し込みの段階で「身元保証人はどなたですか」と聞かれます。
先に結論を書きます。身元保証人がいなくても入れる施設はあります。ただし、探し方を知らないと候補が一気に狭まります。
そして重要な前提があります。国は「身元保証人がいないことを理由に入所を拒むのは不適切」という通知を出しています。それでも実際には求められる、というのが現実です。
施設が身元保証人に求めている中身
保証人がいない場合の3つの選択肢
断られたときにどう探すか
息子父は一人っ子で、私も独身です。頼める親戚がいなくて…



その状況は珍しくありません!成年後見や身元保証サービスという方法があります
どこに相談すればいいか分からないときは、まず資料請求してください。
シニアのあんしん相談室は、全国2,800以上の高齢者施設を無料で紹介しているサービスです。電話で状況を伝えると、条件に合う施設を探して案内してもらえます。資料請求と見学の予約もまとめて頼めます。
施設が保証人に求めているのは、4つのこと
「身元保証人」という言葉でひとくくりにされていますが、施設が求めているのは次の4つです。
| 求められること | 中身 |
|---|---|
| 支払いの保証 | 利用料が滞ったときに代わりに払う(連帯保証) |
| 緊急時の連絡先 | 体調の急変や事故のときに連絡がつくこと |
| 医療同意への関与 | 手術や治療方針の説明を受ける役割 |
| 退去時・死亡時の対応 | 荷物の引き取り、居室の明け渡し、遺体の引き取り |
この4つを1人に求める施設もあれば、支払いの保証と緊急連絡先を別の人に分ける施設もあります。「保証人」と「身元引受人」を別々に立てられるかどうかは、施設によって違います。
保証人の連帯保証には上限額があります
2020年の民法改正で、個人が連帯保証人になる場合は「極度額」を定めることが義務になりました。極度額とは、保証する上限の金額です。
極度額の定めがない連帯保証契約は無効です。契約書に金額が書かれていない場合は、施設に確認してください。
金額の相場は決まっていませんが、月額利用料の数か月分から1年分程度に設定されることが多いようです。ここは施設ごとに確認が必要です。
保証人がいない場合の選択肢は3つ
判断能力が不十分な人に代わって、後見人が契約や財産管理を行います。家庭裁判所に申し立てます。医療同意の権限はない点に注意が必要です。
民間の事業者やNPOが、保証人の役割を有償で引き受けます。費用は初期費用と月額がかかり、事業者によって幅があります。
保証会社と提携していて、保証人なしで入れる施設があります。数は限られますが、確実に存在します。
成年後見制度の注意点
後見人ができるのは契約と財産管理です。手術や治療への同意(医療同意)は、後見人の権限には含まれません。ここは誤解されやすいところで、成年後見をつけても医療同意の問題は残ります。
申し立てから選任まで数か月かかることもあります。退院日が決まっている場合は間に合わないことがあるため、早めに動く必要があります。
身元保証サービスの注意点
事業者の質に幅があります。過去には預託金を返さないまま事業を停止した例もあり、消費者庁と厚生労働省が注意喚起を出しています。
契約する場合は、預けたお金がどう管理されるか、途中解約したときに返金されるか、事業者が破綻したらどうなるかを書面で確認してください。



施設に「保証人なしでは受けられない」と言われたら、諦めるしかないんでしょうか…



いえ、国は「身元保証人がいないことだけを理由に入所を断るのは不適切」と通知しています!その旨を伝えて相談してみてください
国の見解は「保証人がいないことだけを理由に断ってはいけない」
厚生労働省は、介護保険施設に対して「身元保証人等がいないことのみを理由として、入所を拒むことは、介護保険施設の運営基準に反する」という趣旨の通知を出しています。
つまり保証人がいないことだけを理由に断るのは、本来は認められていません。
ただし現実には、支払いや死亡時の対応をどうするかという実務的な問題が残ります。施設側も困っているのが実情です。だから「保証人がいません」で終わらせず、「成年後見の申し立てを進めている」「身元保証サービスを契約する予定です」と、代替案を示して相談するほうが話が前に進みます。
保証人がいないまま探すときの順番
保証人の問題を抱えている場合、施設探しの順番が変わります。
まず市区町村の地域包括支援センターに相談してください。成年後見の相談窓口を持っている自治体が多く、市民後見人の制度がある地域もあります。
そのうえで、保証人不要の施設を含めて候補を集めます。施設によって条件がまったく違うので、複数の資料を取り寄せて比べるしかありません。
どこに相談すればいいか分からないときは、まず資料請求してください。
シニアのあんしん相談室は、全国2,800以上の高齢者施設を無料で紹介しているサービスです。電話で状況を伝えると、条件に合う施設を探して案内してもらえます。資料請求と見学の予約もまとめて頼めます。
この記事のよくある質問
入れる施設はあります。厚生労働省も、身元保証人がいないことのみを理由に入所を拒むのは運営基準に反するという通知を出しています。ただし実際には求められることが多く、成年後見や身元保証サービスで代替するのが現実的です。
役割が違います。連帯保証人は支払いを保証する人、身元引受人は緊急時の対応や退去時の手続きを担う人です。施設によっては別々に立てられます。
契約書に定められた極度額までです。2020年の民法改正で、極度額の定めがない個人の連帯保証契約は無効になりました。契約書に金額が書かれているか確認してください。
施設によります。後見人は契約と財産管理ができますが、医療同意の権限はありません。その点をどう扱うかは施設ごとの判断になります。
事業者によって大きく違います。初期費用と月額がかかるのが一般的です。預託金の管理方法と、途中解約や事業者破綻時の扱いを書面で確認してください。
出典:介護保険施設等における身元保証人等に関する取扱いについて(厚生労働省通知)、民法(債権関係)の改正、指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準を加工して作成



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