「認知症があると施設に断られる」という話をよく聞きます。実際はどうなのか。
先に結論を書きます。認知症だから入れない、ということはありません。むしろ認知症の人のための施設が全国に14,126か所あり、これは特養の8,081か所より多い数です。
断られるのは、認知症そのものではなく症状の内容と、その施設の体制が合わないときです。ここを分けて理解すると、探し方が変わります。
認知症の人が入れる施設の種類
断られるのはどんなときか
症状が進んでも住み続けられるかの見分け方
娘母が認知症と診断されて…施設は諦めるしかないと思っていました…



逆です!認知症の方のための施設のほうが数は多いんですよ
どこに相談すればいいか分からないときは、まず資料請求してください。
シニアのあんしん相談室は、全国2,800以上の高齢者施設を無料で紹介しているサービスです。電話で状況を伝えると、条件に合う施設を探して案内してもらえます。資料請求と見学の予約もまとめて頼めます。
認知症の人が入れる施設は4種類あります
| 施設 | 認知症の受け入れ | 特徴 |
|---|---|---|
| 認知症対応型グループホーム | 認知症の診断が入居条件 | 5〜9人の共同生活。全国14,126か所 |
| 特別養護老人ホーム(特養) | 受け入れる | 要介護3以上。認知症加算がある施設も |
| 介護付き有料老人ホーム | 施設による | 認知症ケアに力を入れる施設が増えている |
| 介護老人保健施設(老健) | 受け入れる | 在宅復帰が目的。原則3〜6か月 |
グループホームは認知症の診断があることが入居条件なので、認知症であることがマイナスにならない唯一の施設です。
ただし条件が2つあります。認知症の診断があることと、施設のある市町村に住民票があることです。地域密着型サービスという分類のため、原則として他の市町村からは入れません。遠方の親を呼び寄せる場合は使えないことがあります。
断られるのは、認知症そのものが理由ではありません
施設が受け入れを見送るのは、次のような状況のときです。
| 状況 | 理由 |
|---|---|
| 他の入居者への暴力がある | 職員の配置では対応しきれない |
| 常時の見守りが必要な徘徊がある | 夜間の職員体制で対応できない |
| 医療的なケアが常時必要 | 看護師の配置時間が足りない |
| 大声や不穏が続く | 個室でない施設では他の入居者に影響が出る |
つまり「認知症かどうか」ではなく「その施設の職員体制で対応できるか」で判断されています。
だから同じ状態でも、受け入れる施設と受け入れない施設があります。1か所で断られたことを「どこも無理」と受け取らないでください。



母は夜に落ち着かなくなることがあって…それでも受け入れてもらえますか?



夜間の職員配置が手厚い施設なら可能性があります!見学のときに夜勤の人数を必ず聞いてください
症状が進んだあと住み続けられるか?
これがいちばん大事な確認事項です。入居できても、症状が進んだときに退去を求められることがあります。
見学のときに聞くべきことは4つです。
入居者何人に対して夜間に何人いるかを聞きます。徘徊や不穏がある場合は、ここが決定的になります。
24時間いる施設と、日中だけの施設があります。医療的ケアが必要になったときに差が出ます。
契約書に退去要件が書かれています。「共同生活に支障がある場合」といった曖昧な表現の中身を具体的に聞いてください。
最期まで居られるのか、病院に移ることになるのかを確認します。
グループホームは規模が小さいため、重度化したときに対応しきれず、特養や有料老人ホームへの住み替えが必要になることがあります。入居の時点で「次」を考えておく必要があるのは、この構造によるものです。
認知症の人の施設費用
グループホームは民間施設なので、費用は施設によって違います。特養より高くなるのが一般的です。
特養に認知症の人が入る場合の費用は、要介護度と居室タイプと所得段階で決まります。認知症だから高くなる、ということはありません。
ただし特養には認知症専門ケア加算という加算があり、認知症ケアの体制が整った施設では月に数百円から千円程度の上乗せがあります。これは体制が整っているという意味なので、必ずしも避けるべきものではありません。
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この記事のよくある質問
入れます。認知症の人のためのグループホームが全国に14,126か所あり、特養の8,081か所より多い数です。断られるのは認知症そのものではなく、暴力や常時の見守りが必要な状態に施設の職員体制が対応できない場合です。
認知症の診断があることと、施設のある市町村に住民票があることが条件です。地域密着型サービスのため、原則として他の市町村からは入れません。
施設によります。契約書に退去要件が書かれているので、入居前に具体的な中身を確認してください。グループホームは規模が小さく、重度化に対応しきれない場合があります。
グループホームは診断が必要です。特養や有料老人ホームは診断の有無を問いません。
施設の夜間の職員配置によります。見学のときに夜勤の人数を確認してください。同じ状態でも受け入れる施設とそうでない施設があります。
出典:介護サービス情報公表システム(厚生労働省)2026年6月末時点、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準、令和8年度介護報酬改定の概要(厚生労働省老健局)を加工して作成







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