医療行為ができる老人ホーム。胃ろう・インスリン・たん吸引

医療行為に対応できるか看護師に確認する男性のイラスト

胃ろうがある。インスリンを毎日打っている。たんの吸引が要る。この状態になると、施設探しは一気に難しくなります。

理由ははっきりしています。医療行為ができるかどうかは、その施設に看護師が何時から何時までいるかで決まるからです。施設の種類ではなく、職員の配置で決まります。

この記事では、どの医療行為がどの施設で対応できるのかを整理します。

この記事でわかること

医療行為ごとの対応のしやすさ

看護師の配置時間で何が変わるか

見学のときに聞く質問

父が胃ろうになって、退院後の行き先が見つからなくて…

案内人

対応できる施設はあります!まず看護師が24時間いるかどうかで絞りましょう

目次

どこに相談すればいいか分からないときは、まず資料請求してください。

シニアのあんしん相談室は、全国2,800以上の高齢者施設を無料で紹介しているサービスです。電話で状況を伝えると、条件に合う施設を探して案内してもらえます。資料請求と見学の予約もまとめて頼めます。

シニアのあんしん相談室 老人ホーム・介護施設の資料請求・見学予約・入居相談

医療行為ができるかどうかは、処置ごとに違います

医療行為対応のしやすさ必要な体制
服薬の管理対応する施設が多い介護職員でも可
インスリン注射施設による看護師。回数と時間帯が問題になる
胃ろうからの経管栄養施設による看護師、または研修を受けた介護職員
たんの吸引施設による看護師、または研修を受けた介護職員
在宅酸素療法対応する施設が多い看護師
中心静脈栄養対応する施設は少ない看護師。管理が難しい
人工透析施設内では行わない通院の送迎が必要
気管切開の管理対応する施設は少ない看護師の常時配置
看取り施設による医師との連携体制

胃ろうとたんの吸引は、研修を受けた介護職員も行えます。これを喀痰吸引等研修といいます。看護師がいない時間帯でも対応できる施設があるのは、この制度があるためです。

医療行為ができるかは、看護師が何時までいるかで決まります

施設の種類ごとに、看護師の配置がどうなっているかを並べます。

施設看護師の配置
介護医療院24時間。医師も配置される
介護老人保健施設(老健)24時間に近い体制の施設が多い
特別養護老人ホーム日中のみが基本。夜間はオンコール
介護付き有料老人ホーム施設による。24時間の施設もある
住宅型有料老人ホーム施設による。訪問看護と連携する形が多い
サービス付き高齢者向け住宅配置義務なし。外部と連携
認知症対応型グループホーム配置義務なし

特養は看護師の夜間配置が義務ではありません。夜間に医療行為が必要な人は、特養では受け入れが難しくなります。ここが「特養なら安心」という思い込みが崩れるところです。

一方で、看護体制加算をとっている特養では、夜間もオンコールで対応できる体制を組んでいます。同じ特養でも施設によって違うので、種類で決めつけないでください。

特養なら医療も安心だと思っていました…

案内人

そこは施設ごとに差があります!夜勤帯に看護師がいるかを必ず確認してください

医療行為ができる老人ホームの選択肢

STEP
介護医療院

医師と看護師が24時間いる施設です。医療の必要度が高い人が長く住むための施設として作られました。数が限られるので、地域によっては見つかりません。

STEP
介護老人保健施設(老健)

リハビリが目的の施設ですが、医師が常勤し看護体制も厚いため、医療的ケアには対応しやすい形です。ただし原則3か月から6か月で、住み続ける施設ではありません。

STEP
看護師24時間の介護付き有料老人ホーム

民間施設の中には、看護師を24時間配置して重い医療的ケアに対応する施設があります。費用は高くなります。

STEP
訪問看護と組み合わせる住宅型やサ高住

施設に看護師がいなくても、外部の訪問看護と契約して対応する形です。誰がいつ来るのかを契約前に確認してください。

見学のときに聞く5つ

パンフレットの「医療対応可」という表記だけでは分かりません。次の5つを直接聞いてください。

  • 看護師は何時から何時までいますか。夜間はどうなりますか
  • 喀痰吸引等研修を修了した介護職員は何人いますか
  • (必要な処置を挙げて)これは対応できますか。今も対応している入居者はいますか
  • 状態が悪化したとき、どの病院と連携しますか
  • 医療的ケアが増えたときに、退去を求められることはありますか

最後の質問がいちばん重要です。入居できても、状態が進んだときに出ることになる施設があります。契約書の退去要件を、具体的な状態で聞いてください。

費用はどうなるか?

医療的ケアが必要でも、介護保険の自己負担そのものが跳ね上がるわけではありません。介護費には月額の上限(高額介護サービス費)があり、所得によって15,000円から140,100円で頭打ちになります。

増えるのは医療保険のほうです。訪問看護、往診、薬。介護保険と医療保険は別勘定なので、両方を合わせて見てください。1年で見て負担が重い場合は、高額医療・高額介護合算療養費制度が使えます。

お住まいの市区町村にどんな施設が何件あるかは、こちらから確認できます。

どこに相談すればいいか分からないときは、まず資料請求してください。

シニアのあんしん相談室は、全国2,800以上の高齢者施設を無料で紹介しているサービスです。電話で状況を伝えると、条件に合う施設を探して案内してもらえます。資料請求と見学の予約もまとめて頼めます。

シニアのあんしん相談室 老人ホーム・介護施設の資料請求・見学予約・入居相談

医療行為ができる老人ホーム、よくある質問

医療行為ができる老人ホームはどこですか?

施設の種類ではなく看護師の配置で決まります。介護医療院と介護老人保健施設は看護体制が厚く、介護付き有料老人ホームは施設によって24時間の配置があります。

胃ろうがあっても入れますか?

入れる施設はあります。看護師のほか、喀痰吸引等研修を修了した介護職員も経管栄養に対応できます。夜間の体制を必ず確認してください。

特養は医療行為に対応していますか?

日中は看護師がいますが、夜間の配置は義務ではありません。看護体制加算をとっている施設は夜間もオンコールで対応します。施設ごとに差があります。

たんの吸引は誰がしてくれますか?

看護師のほか、喀痰吸引等研修を修了した介護職員が行えます。研修修了者が何人いるかを聞いてください。

入居後に医療的ケアが増えたら、退去になりますか?

施設によります。契約書に退去要件が書かれているので、具体的な状態を挙げて入居前に確認してください。

出典:社会福祉士及び介護福祉士法(喀痰吸引等)、指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準、介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準、令和8年度介護報酬改定の概要(厚生労働省老健局)を加工して作成。対応できる医療行為は施設ごとに異なるため、必ず各施設にご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

50代になり、親の介護が必要になったことをきっかけに、介護施設について本格的に調べ始めました。「まだ施設は早いのではないか」「費用はいくらかかるのか」「本人が嫌がったらどうすればいいのか」など、調べれば調べるほど分からないことばかりでした。仕事や自分の生活を続けながら親のことを考える大変さを経験したからこそ、同じように悩むご家族が少しでも安心して施設探しを進められるよう、介護施設や老人ホームに関する情報を分かりやすく発信しています。

コメント

コメントする

目次