介護施設のパンフレットを見ると、「1日◯◯単位」という書き方が出てきます。円ではなく単位。ここでつまずく人が多いところです。
先に答えを書きます。1単位は10円から10.90円で、住んでいる市区町村によって変わります。施設に入る場合、いちばん安い地域が10.00円、いちばん高い東京23区が10.90円です。
なぜ円で決めないのか。職員の賃金が地域で違うからです。東京と地方で同じ料金にすると、東京の施設は人件費を払えません。
この記事では、単位の考え方と、自分の住んでいる地域が何円なのかの調べ方を説明します。
介護保険が「単位」で決まっている理由
1単位が何円になるか(地域別の一覧)
施設サービスと訪問介護で単価が違うこと
娘パンフレットに「1日815単位」って書いてあって…これ、いくらなんでしょうか?



単位に、お住まいの地域の単価を掛けます。三重県四日市市なら10.27円なので、1日8,370円ですね!
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介護保険の費用は「単位」という点数で決まっている
介護保険のサービスには、全国共通の点数が決められています。特養に1日入所すると何単位、訪問介護を1回使うと何単位、という具合です。
この点数が「単位」です。診療報酬の「点」と同じ考え方だと思ってください。
決められているのはサービスの内容に対する点数で、金額そのものではありません。金額は、単位に地域ごとの単価を掛けて出します。
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施設サービス費 = 単位数 × 1単位の単価 × 日数
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利用者が払うのは、この金額の1割から3割です(所得によって変わります)。
1単位が何円になるかは、市区町村で決まっている
1単位の単価は、市区町村ごとに8つの区分のどれかに割り当てられています。これを「地域区分」または「級地」と呼びます。
施設に入る場合(特養・介護付き有料老人ホーム・グループホーム・老健・介護医療院)の単価はこうなります。
| 級地 | 上乗せ割合 | 1単位の単価 |
|---|---|---|
| 1級地 | 20% | 10.90円 |
| 2級地 | 16% | 10.72円 |
| 3級地 | 15% | 10.68円 |
| 4級地 | 12% | 10.54円 |
| 5級地 | 10% | 10.45円 |
| 6級地 | 6% | 10.27円 |
| 7級地 | 3% | 10.14円 |
| その他の地域 | 0% | 10.00円 |
1級地は東京23区だけです。全国1,741市区町村のうち1,292、つまり4分の3が「その他の地域」で、単価は10.00円になります。
お住まいの市区町村がどの級地かは、次のページで確認できます。



うちは「その他の地域」でした。これって損なんでしょうか…?



いえ、逆です!単価が低いということは、同じサービスでも自己負担が少なくて済むということですよ
訪問介護と施設では、同じ級地でも単価が違います
ここが分かりにくいところです。同じ1級地でも、サービスの種類によって単価が変わります。
サービスごとに「人件費割合」という区分が決められていて、人件費の比率が高いサービスほど、地域による差が大きく出るようになっています。
| 人件費割合 | 主なサービス | 1級地の単価 |
|---|---|---|
| 70% | 訪問介護、訪問看護、居宅介護支援 | 11.40円 |
| 55% | 訪問リハビリ、通所リハビリ、短期入所生活介護 | 11.10円 |
| 45% | 特養、介護付き有料老人ホーム、グループホーム、老健 | 10.90円 |
老人ホームを探している人が見るべきなのは、いちばん下の45%の区分です。ネットで「1単位11.40円」という数字を見かけることがありますが、それは訪問介護などの数字で、施設には当てはまりません。
実際に介護費用を計算してみます
特養に要介護3で入った場合で計算します。ユニット型個室の場合、施設サービス費は1日815単位です。
815単位 × 10.27円(6級地)= 1日8,370円
8,370円 × 30.4日 = 254,448円
1割負担なら 254,448円 × 0.1 = 25,445円
介護費のほかに部屋代と食事代がかかります。ここが月額の大部分を占めます。
つまり単位から出るのは「介護サービスの費用」だけで、月額の全体ではありません。居住費と食費は別に決められていて、こちらのほうが金額が大きくなることもあります。
級地による差は、思ったほど大きくありません
1級地(10.90円)とその他の地域(10.00円)の差は9%です。上の計算でいえば、月25,445円が月27,700円ほどになる程度で、差は月2千円台です。
さらに、介護サービスの自己負担には月額の上限があります。高額介護サービス費といって、所得に応じて月15,000円から140,100円で頭打ちになります。上限に達している人は、級地が違っても自己負担額は同じになります。
月額を大きく動かすのは級地ではありません。施設の種類、居室のタイプ、そして世帯の所得です。
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この記事のよくある質問
施設に入る場合は10.00円から10.90円です。お住まいの市区町村がどの級地かで決まります。訪問介護などは区分が違い、最大11.40円になります。
市区町村ごとに決まっています。このサイトの地域ページに、市区町村別の級地と単価を載せています。
いいえ。令和6年度から令和8年度までの3年間は固定されています。次の見直しは介護報酬改定に合わせて行われます。
施設のパンフレットや重要事項説明書に「1日◯◯単位」と記載されています。厚生労働省の告示でサービスごとに定められた全国共通の数字です。
出典:令和8年度介護報酬改定の概要(厚生労働省老健局)、地域区分について(社会保障審議会介護給付費分科会 資料)、令和6年度から令和8年度までの間の地域区分の適用地域を加工して作成







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