施設は見つかった。費用も何とかなる。それなのに、本人が「行かない」と言う。ここで止まっている家庭がたくさんあります。
先に書いておきます。正面から説得しても、たいていうまくいきません。認知症がある場合はなおさらです。理由を説明して納得してもらう、という進め方が成り立たないことがあります。
この記事では、順番を変える方法を書きます。
説得がうまくいかない理由
順番を変えるとはどういうことか
やってはいけない伝え方
娘母に施設の話をすると「私を捨てる気か」と言われてしまって…



その言葉の裏にあるのは施設への拒否ではないことが多いんです!順番を変えてみましょう
どこに相談すればいいか分からないときは、まず資料請求してください。
シニアのあんしん相談室は、全国2,800以上の高齢者施設を無料で紹介しているサービスです。電話で状況を伝えると、条件に合う施設を探して案内してもらえます。資料請求と見学の予約もまとめて頼めます。
認知症の親の説得がうまくいかない理由
本人が拒むとき、断っている中身は「施設」ではないことがほとんどです。
| 本人が言うこと | その下にあるもの |
|---|---|
| 家がいい | 知らない場所への不安。今の環境が唯一の手がかり |
| まだ自分でできる | できなくなっている自覚がある、または無い |
| お金がもったいない | 子に負担をかけることへの負い目 |
| 私を捨てる気か | 見捨てられることへの恐れ |
どれも施設の説明では解けません。設備がきれいだと伝えても、費用を説明しても、ここには届きません。
認知症がある場合、直前の会話を覚えていないことがあります。同じ説明を何度もくり返すことになり、そのたびに「知らない話をされている」という状態が生まれます。説明を重ねるほど不安が強くなることすらあります。
老人ホームの話をする順番を変える
説得を先にせず、環境のほうから先に動かします。
デイサービスやショートステイを先に使います。家以外の場所で過ごす経験を作るのが目的です。ここを飛ばして施設の話をすると、落差が大きすぎます。
1泊から始めて、慣れたら2泊、3泊と延ばします。本人にとって「知っている場所」を増やしていきます。
子の言うことは聞かなくても、かかりつけ医やケアマネジャーの言うことは聞く、ということがよくあります。第三者から伝えてもらうほうが通ります。
永久に住む場所として説明すると拒まれます。体を治すため、しばらく休むため、という伝え方をしている家庭が多くあります。
2番目までで数か月かかります。だから施設探しは早く始める必要があります。本人が拒んでいる段階から動き始めて、ちょうど間に合うくらいです。
認知症の親にやってはいけない伝え方
- 家族が全員そろって説得する。囲まれると拒否が強くなります
- 「もう限界だ」と介護の大変さを訴える。負い目が増えて拒否が強くなります
- 荷物を先に運び出す。帰る場所が無くなったと感じさせます
- 嘘をついて連れて行き、そのまま置いて帰る。信頼が切れて、施設でも落ち着きません
最後の点について補足します。入居の日に家族が黙って帰ると、その後しばらく混乱が続くことが多いといわれます。何時に来るか、いつ会えるかを具体的に伝えて帰ってください。



嘘をついてでも入れるしかないのかと思っていました…



短期的にはうまくいっても、後で必ず響きます!「しばらく」と伝えるのと嘘は別ですよ
ケアマネジャーと医師を巻き込む
家族だけで抱えないでください。使える相手が2人います。
ケアマネジャー
本人と定期的に会っていて、状態の変化を見ています。施設の話をどのタイミングで出すか、誰から出すかを一緒に決められます。
かかりつけ医
本人が最も言うことを聞く相手であることが多い。医師から「今は体を診てもらえる場所にいたほうがいい」と言われると、通ることがあります。
まだケアマネジャーがついていない場合は、地域包括支援センターに相談してください。市区町村ごとに置かれていて、無料です。
入りたがらないが、待てない場合もあります
きれいごとを書きましたが、待てないことがあります。介護している人が倒れそう、火の始末が危ない、外に出て戻れなくなる。こうした状態では、本人の同意を待つ余裕がありません。
そのときは、本人の同意より安全を優先する判断もあります。後ろめたく感じる方が多いのですが、介護する側が倒れれば共倒れになります。
判断に迷うときは、ケアマネジャーと地域包括支援センターに、いま起きていることをそのまま伝えてください。緊急性が高いと判断されれば、特養の優先度にも反映されます。
老人ホームの候補だけは先に決めておく
本人の気持ちが変わるまで待つとしても、どこに入るかは先に決めておいてください。順番が来たときや、状態が急に変わったときに、選ぶ時間はありません。
お住まいの市区町村にどんな施設が何件あるかは、こちらから確認できます。
どこに相談すればいいか分からないときは、まず資料請求してください。
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認知症の親が入りたがらないとき、よくある質問
説得を先にせず、デイサービスやショートステイから始めて、家以外で過ごす経験を作ってください。日数を少しずつ延ばし、本人が信頼している医師やケアマネジャーから話してもらう方法が取られています。
勧められません。信頼が切れると施設でも落ち着かなくなります。永久に住むと説明せず「しばらく」と伝えるのと、嘘をつくのは別です。
ケアマネジャーと、まだついていなければ地域包括支援センターです。市区町村ごとに置かれていて相談は無料です。かかりつけ医も有効です。
契約は本人か、代理権を持つ人が行います。判断能力が落ちている場合は成年後見制度を使う場合があります。安全が保てない状態では、同意を待たずに進める判断もあります。
黙って帰らないでください。次にいつ来るかを具体的に伝えてから帰ると、その後が落ち着きやすくなります。
出典:認知症施策推進大綱(厚生労働省)、認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン(厚生労働省)、介護保険法(地域包括支援センター)を加工して作成







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